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基本理念

東京国際科学フェスティバルの基本理念について

文化としての科学を皆さんと共に

目の前にあるものごとに向き合い、「これは何だろう?」「どうやって調べようか?」「答えを出したけど、本当にこうなっているのかな?」と問いかけては、問いと答えに向き合って考え、手足や頭を動かすことの積み重ね。それが科学です。

 その営みと智恵の対象は、大自然の中にも、身近な生活の中にもあり、わたしたちの生活や社会基盤を支えるための縁(よすが)となっています。ある時には、純粋な知的好奇心を満たし、我々の知的世界を広げてくれる原動力となり、またあるときには、わたしたちの命をつなぎ、生活を支えるための"役に立つ"何かを提供してくれます。

 ときに、科学の営みの中には失敗や間違いもあり、わたしたちの生活を苦しめることもありますが、それを乗り越えるための営みにもまた、科学は力になってきました。

 そうした科学の営みを担う人は、社会の随所に広くいます。知を生み育てる存在としての研究者、知を形にしてそれを支える技術者、知とその営みを社会に伝える教育者や報道関係者、形になった知を使って社会の役に立つ何かの専門家(医療や環境問題、衣食住、運輸、通信、他)、それらの知や営みの恵を享受する一般庶民、それらの人たちの間に立つコミュニケータなど。同じ1人が異なる立場を兼ね備えることもしばしばです。

 そうした全ての人たちが、同じ場所で科学と向き合う営み、そしてその営みのための舞台が日本各地で形になってきたのは、実はつい最近のことです。第3期科学技術基本計画が策定されて以降、科学の営みと成果を多くの人と共にする試みが、日本各地で積み重ねられてきました。東京をはじめ関東各地でも、国際的な草の根交流や、大学及び研究機関、博物館、研究開発を担う企業のネットワークを作り、人類共通の営みとしての科学を楽しみながら共にする試みが数多く実践されてきました。

 最先端の科学研究も、その成果を形にする開発や教育も、その成果を享受して楽しむ営みも、科学の陰日向と向き合いながら科学と社会の関係を考える取り組みも、地域の中での小さな取り組みから、地域や国の枠を超えたものまで、実はたくさんあります。それを、東京をはじめとする関東地方の地域社会から発信していく営みとして、科学祭という形にしたのが東京国際科学フェスティバルです。

 その主役は、科学と関わりを持つひとりひとり、そしてその繋がりとしての皆さんです。わたしたちは、多くの皆さんと繋がりながら、科学の魅力や意義、陰日向と向き合い、ときに楽しみ、ときに真面目に考え、人類共通の営み、すなわち文化としての科学を皆さんと共にしたいと考え、動いています。

地域の絆から世界の絆へ -2009年TISF創設アピール-

 20世紀の科学技術の急速な発達は、人類の知識を大きく広げ、生活の利便性を高めてきました。
一方、21世紀に入って約10年の年月が過ぎ、地球環境、エネルギー・資源、人口、食糧などの問題や、
絶えることのない世界各所での地域紛争の発生など、人類と地球の持続可能性を脅かす課題が深刻化してきています。

 このような問題を解決するためには、現代社会に生きる私たちが、科学の発展を基盤として、互いに多様性を認めあい、
共に考え、諸課題を解決しつつ、共に生き合う社会を築く努力をすることが必要ではないでしょうか。そのためにも、
科学を楽しみ技術に親しむ人々の「地域の絆」を育んでいきたいと、私たちは考えています。

 2009年の「世界天文年」を契機に、私たちは「東京国際科学フェスティバル」の開催に向けた取り組みを始めることを
宣言いたしました。この試みをきっかけとして「地域の絆」がさらに強まり、人種や文化の壁を越えて「世界の絆」へと広がって
いくことを願っています。

 私たちは、本フェスティバル開催への取り組みを各方面の皆様にお伝えし、
ご理解、ご協力を頂戴するべく努めてまいります。

 皆様からの温かいご支援を、心から期待しております。